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コラム(お役立ち情報) 一覧 | 物流資材の課題―パレットやマテハン用品を鋼製にすべき理由とは
更新日:2024年7月10日

物流資材の課題
―パレットやマテハン用品を鋼製にすべき理由とは

物流業界は効率性とコスト削減を追求する一方、環境への影響についても考慮し、対応していかなければなりません。ここでは、パレットやマテハン用品における現状の課題を考えるとともに、解決策となり得る新しい素材の可能性を探ります。


マテハン用品の課題点

物流にとって、パレットや台車、コンテナなどのマテハン用品は不可欠ですが、いくつかの課題があります。

物理的な耐久性の課題

代表的なマテハン用品であるパレットは、重量物や大量の製品などを載せるため耐久性が必須です。しかし、繰り返しの荷積み・荷卸しにより摩耗や破損が生じてしまいます。

例えば、プラスチックパレットはフォークリフトによる激突、重い荷物の降下などで、割れや欠損が発生する場合があります。また、木製パレットはフォークリフトの引っ掛けや重い荷物による摩耗で、耐久性が徐々に低下します。

これらはパレットの寿命を短くし、コスト増につながる重大なダメージです。

コスト面の課題

「ウッドショック」と呼ばれる木材高騰により、木製パレットの価格が上昇しています。

ウッドショックは、新型コロナウイルスによる世界的なサプライチェーンの混乱、ウクライナ侵攻による輸入障壁など様々な要因が重なり、木材価格を押し上げたことが原因です。少しずつ落ち着きを見せ始めているものの、木材市場は依然として安定していません。

また、プラスチックパレットも、原料であるPA(ポリアミド)不足やLNGを原料とする高純度樹脂価格の高止まり、円安による輸入原料コストの増加といった複合的な経済要因により価格が上昇しています。

こういったパレットの価格上昇は、物流の総コストを押し上げています。

環境への影響

プラスチックパレットの原料である石油は、枯渇性資源です。リサイクルすると品質が劣化することから、持続可能性の低さが指摘されています。海洋ごみやマイクロプラスチック問題も浮上し、環境負荷の大きい素材です。

一方、木製パレットは再生可能な森林資源から作られていますが、適切な森林管理が行われない場合、環境への負荷は避けられません。木と金属の分別作業の手間や廃棄時の焼却処分方法なども、課題となっています。

手作業による移動時の重さ

パレットは、基本的にフォークリフトで輸送します。しかし、システムが整っていない現場や検品・返品処理などのイレギュラーな状況では、手作業で移動させなければならないことも皆無ではありません。

手作業の際にハンドリフトやパレットローダーなどを使用しても、パレット自体の重さは労働者の負担です。一般的な1100×1100サイズの両面パレットの場合、プラスチックパレットは約12kg~30kg、木製パレットは30kg以上の重さがあります。

労働者の健康と安全を守るためにも、パレットの軽量化は物流業務の改善点として考慮されるべきでしょう。

塗装済みの輸送用品からの色移り

塗装されたパレットやマテハン用品は、製品に色移りする場合があります。特に、カゴ台車(ロールボックスパレット)や、ネスティングラックなどの塗装された鋼製マテハン用品を使用する際に起こりやすいトラブルです。

色移りは製品価値を損なう原因となり、マテハン用品にとっても塗装による摩耗は大敵です。腐食リスクを高めて、耐用年数が短くなってしまいます。

木製パレット輸出時の燻蒸処理

木製パレットで貨物を輸出する際は、国際植物防疫条約(IPPC)に準拠し、燻蒸処理を行わなければなりません。

これは木材内部に潜む病害虫を駆除するための処理で、国際貿易での健康リスク軽減、外来種繁殖防止などが目的です。時間とコストがかかるため、物流プロセスの負担を増大させる一因となっています。

マテハン用品の課題を解決に導く鋼製パレットのすすめ

これらの課題に対し、解決策となり得るのが鋼製パレットです。鋼製パレットには、次のようなメリットがあります。

作業負荷の軽減

1100×1100サイズの両面パレットを例に挙げると、鋼製パレットは10kg以下のものが多く、プラスチックパレットや木製パレットと比べて軽量です。作業者の負担をはじめ、ハンドリフトを使用した際の移動負荷も軽減できます。

経済性と長寿命

鋼製パレットは比較的原料の市場価格変動などの影響を受けにくく、供給が安定している資材といえます。そのため、予算計画を立てやすく、長期的なコスト管理においても予測可能性が高まります。

また、鋼製パレットは耐久性に優れており、耐用年数が長いのが特長です。これは、総所有コスト(TCO)を削減する上でも大きなメリットとなります。

リサイクルが容易で環境負荷が低い

鋼製パレットはリサイクルが容易です。基材である鋼材は再溶解して再利用できるため、廃棄時の材料分別や特別な処理を必要としません。

廃棄プロセスの簡素化は、リサイクル率を高め、環境負荷を低減させるための重要な要素となります。

燻蒸処理が不要

金属製の鋼製パレットは、病害虫のリスクがありません。木製パレットのような燻蒸処理が不要なため、追加コストや手間が省けます。輸出時における手続きが簡略化されることで、迅速な出荷が可能です。

KOBEMAG®が物流の課題を解決

神戸製鋼所が提供する高耐食めっき鋼板「KOBEMAG®」は、物流業界の様々な課題に対するソリューションとなり得る素材です。高耐食めっき鋼板は、従来の亜鉛めっきに比べ、非常に優れた耐食性を有しています。

KOBEMAG®をマテハン用品に採用することで、品質向上やコスト削減など、多角的な効果が生まれます。



マテハン用品から製品への色移りがない

製品への色移りは品質管理上の問題となります。この問題に対する効果的な解決策となるのが、KOBEMAG®です。

KOBEMAG®は美観性が高く、無塗装の状態でも使用できます。従来のマテハン用品で使用されていた塗装鋼材は、摩擦や衝撃によって塗装が剥がれ、製品に色移りしてしまうことがありました。しかし、無塗装で使えるKOBEMAG®なら、そのリスクがありません。

また、塗装の剥がれによる補修が不要になることで、維持管理の手間とコストを削減できるだけではなく、環境への影響も低減されます。

さらなる長寿命を実現

KOBEMAG®の合金めっき層は、主成分である亜鉛にアルミニウム、マグネシウムを添加した組成としており、従来の鋼製パレットで使用されている亜鉛めっき鋼板よりも、優れた耐食性を有しています。

この合金めっき層が様々な外的要因から鋼材を保護するため、マテハン用品がさらされる厳しい環境下でも長期間にわたって性能を維持できるのです。

KOBEMAG®を採用することで、マテハン用品が長寿命化し、長期的なコスト削減につながります。

高耐食めっき鋼板KOBEMAG®が物流課題解決に貢献

物流業界における課題と、高耐食めっき鋼板を用いた解決法を紹介しました。

神戸製鋼所が提供するKOBEMAG®は、これらの問題に対する有効な解決策となり得ます。優れた耐食性と耐久性により、物流資材の寿命を延ばし、メンテナンスや交換頻度の削減が可能です。環境に優しい素材として、持続可能な物流業界の構築にも貢献します。

 

KOBEMAG®の詳しい情報については、お気軽にお問い合わせください。

 


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